「なぜ?」から「なるほど!」へ!理科の体験に『SUPER理科事典』をプラスする

目次




こんにちは!manavi編集部の安藤です。
みなさん、理科してますか?


突然ですが、こちらの実験装置の写真をご覧下さい!

「シャカシャカ振るフルライト」

この装置は、中学校~高校(一部)で学ぶ内容を網羅した理科の学習事典 、SUPER理科事典 五訂版の発刊を記念して受験研究社で開催された、「小学生わくわく実験工作セミナー」で制作したものです。

ペットボトルなど、身近な材料でできたコイルとライトのパーツが導線で繋がっており、軽く振ることでライトを光らせることができます。

ここで問題です。
電池も使わずに、このライトはどのような仕組みで光ると思いますか?

小学生でも簡単に工作できる実験装置なのですが、実は実験原理には、中学高校以降で学ぶ科学法則も関わっているんです。

今回の記事では、そんな「シャカシャカ振るフルライト」をテーマとしたセミナーから感じた「体験から学びにつなげる」重要性に触れつつ、それを意識した『SUPER理科事典』の使い方をご提案したいと思います。

なお、実験工作セミナーの様子は、受験研究社のレポート記事からもご確認いただけますので、こちらも是非ご覧ください(詳しくはこちら)

実験で感じる「わくわく」と生まれる「なぜ?」

前述のセミナーには『SUPER理科事典』の監修者である東京理科大学の川村康文先生にご登壇いただき、実験工作の指南をしていただきました。

川村先生は「チコちゃんに叱られる!」や 「所さんの目がテン!」などの情報番組、科学番組にも多数出演されている科学教育のスペシャリストです。

ご登壇いただいた川村先生

私も編集担当者として登壇し、実験工作のアシスタントをさせていただいたので、当日の様子を少しお伝えします。

保護者の人と一緒に実験工作にチャレンジ
私(安藤)もアシスタント役として実験に参加しました
振ると点灯するライトをつくることができました

セミナーの会場で一番に感じたのは、お子さんの熱気と集中力の凄さです。

普段は見慣れないコイルや、LEDライトといった材料に「これは何?」「どこで売ってるの?」と、皆さん興味津々な様子でした。

また、細い導線を巻いたり磨いたりと、細かい作業が多い実験でしたが、一度コツをつかんだ子は「ゾーン」に入ったように集中して作業をしていたのが印象的でした。

保護者の方や先生がサポートに入る隙を与えず、「自分で頑張る!」と作業をやり遂げたお子さんもいました。

お子さんの「わくわく」が原動力となって、手先の器用さ(巧緻性)や集中力が発揮されていたように思います。

一方で、実験が成功してライトが点灯したあとには「なんで振らないと光らないの?」「強く振ったら、もっと明るくなる?」といった疑問やアイデアが子どもたちからたくさん出ました。

改めて理科の実験工作には、お子様をわくわくさせる魅力「なぜ?」と深く考えさせるチャンスがあふれていると感じました!

「なぜ?」を「なるほど!」にどう変えていく?

さてセミナーでは「なぜ?」が生まれたところで、 川村先生に「シャカシャカ振るフルライト」の原理解説をしていただきました。

川村先生による、実験原理の解説

「シャカシャカ振るフルライト」は、銅線を1000回ほど巻いたコイルの中に磁石を振り入れることでLEDライトを点灯させる実験装置で、小学校の理科で扱う「手回し発電機」よりもさらに原始的な発電原理を用いたものです。

電池を使わずに光っているので、磁石を振った手の力が電気に変わっていることが体感できます!

私の「推し」の実験です!

実はよく観察すると、コイルの中に磁石が出入りする瞬間に「シャカシャカ振るフルライト」が点灯します。この現象には「ファラデーの電磁誘導の法則」など、中学以降で学ぶ科学法則も関わっているのです。

小学生には難しいかと思われる実験原理でしたが、川村先生がクイズや例え話、さらにはなどを交えて、理解しやすいように工夫して説明してくださいました。

ライトを手元でじっくり動かして、光るタイミングと磁石の関係性に気づいた子どもたちからも「なるほど!」と納得の声が上がりました。体験が学びにつながった瞬間でした。

お子さんが感じた「わくわく」や「なぜ?」を「なるほど!」へ変えてもらうのが今回のセミナーのねらいでした!

五感も使いながらトライしてもらったことで、「なるほど!」と理解できたときの気持ちよさが、子どたちの記憶にしっかり残ってくれたらいいなぁと思います。

これまでのmanaviの記事でも「おもしろ科学まつり」など、「わくわく」をきっかけに学びにつながる体験イベントの良さをご紹介してきました。

おもしろ科学まつりの体験レポートはこちら

今回のようなセミナーやイベント以外にも、 ニュース番組を見たとき、買い物に出かけたとき、雨の日の空を何気なく眺めたとき…日常のあらゆるところにお子様と「わくわく」や「なぜ?」との出会いがあると思います。

今回のセミナーのように、その場で先生が解説して「なぜ?」を「なるほど!」に変えてくれればよいのですが、ご家庭ではそうもいきませんよね。

そんな時、学びのサポート役として『SUPER理科事典』のような学習事典を役立てることができます。

「なぜ?」に『SUPER理科事典』をプラスしよう

2023年12月に改訂版(五訂版)がリリースされた『SUPER理科事典』は、 中学校~高校(一部)で学ぶ理科の内容を網羅し、小学校高学年以降のお子様でも読めるように丁寧に解説された、768ページというボリュームが特徴の理科の学習事典です。

目次だけで10ページ以上もあり、「参考書+事典+図鑑」というイメージの本で、とにかくすごい情報量の1冊です!

この情報量「なるほど!」につなげるおすすめの使い方があります。

それは、目次同様に充実した「索引」を使って気になる単語を調べるというものです!

3500語以上の用語を収録

例えば「シャカシャカ振るフルライト」なら、材料に使用した「LED」といった単語を調べてみましょう!

大人にとって身近に思えるような材料でも、お子様にとっては馴染みのないものであることもあるようです。改めて調べることで思わぬ発見があるかもしれません。

上記の「LED」の例では、索引から「実験器具のミニ知識」という囲み記述のページに飛ぶことができ、豆電球の記述や、ダイオードの性質についても触れることができました。

学習事典のメリットとして、豊富な情報量のおかげで関連知識に「寄り道」することができ、知識をどんどん広げていけるところがあります。

加えて、実験のような「体験」お子様の記憶に残りやすいのと同様に、自分で「調べる」というアクションを起こすことで、印象にも残りやすいのではないでしょうか。

学校での理科の授業や実験のあとはもちろん、日常生活の中で「気になる単語が出てきたら理科事典の索引を開く」という習慣ができたら最高ですね!

まとめ:寄り道しながらたくさん「わくわく」しよう

今回は実験工作セミナーをきっかけに、『SUPER理科事典』の使い方についてもお話ししました。

思えば私も、学校で行うような理科実験が大好きでした。

家でも実験がしたくて、本で調べて再現したり、持ち帰った実験機をさらに改造したりして、納得するまで色々と試した記憶があります。

そして「わくわく」や「なぜ?」を「なるほど!」に変える経験が、大人になった今の自分の力になっている実感があります。

さらに、理科の学習においては「なるほど!」にたどり着くまでに、たくさんの関連知識に「寄り道」することも大事だと考えています。

例えば上記の図のように、「宇宙に関する仕事」とひとくくりにされていることも、分解していくと、理科の様々な分野の知識が関わってきます。

また、新しい価値の創造が求められるこれからの時代では、複数の分野の知識を組み合わせて考えることがますます重要になると思います。

理科の学習の中で「寄り道」をし、知識の引き出しを増やすことで、多角的に物事を考えられるようになったり、「なるほど!」と納得いくまで調べる習慣がついたりし、ひいては主体的に深く学ぶ素養を育むことにもつながるのではないでしょうか。

ご紹介した『SUPER理科事典』がお子様の理科の知識や学びの素養を深める1冊になってくれたら嬉しいです!

最後に、増進堂・受験研究では、今後もお子様や保護者の方にもご参加いただけるセミナーを開催予定です。

イベントの告知は、公式LINEなどでも行っておりますので、ご興味がある方はぜひご登録下さい!

セミナーなどの情報は➡こちら(Peatix)

増進堂・受験研究社公式LINEは➡こちら

関連書籍

スーパー理科事典 五訂版

中学校~高校(一部)で学ぶ理科の内容を,「生物編」「地学編」「化学編」「物理編」と「科学技術・環境編」「資料編」の6つの編で,系統だててくわしく解説しています。幅広い読者に手に取っていただけるように,小学生でも読みやすい表現で説明しています。

教科書で学ぶ理科の内容に加え,最新の科学技術や自然環境に関する内容にもふれています。巻末には理科の資料を豊富に盛り込み,この本1冊で参考書としても,事典としても,図鑑としても使えるようになっています。

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