VRカメラTHETA×教育!360度画像で発見力・観察力を家庭で育成する方法

この不思議な画像は一体どうなってるの!?


皆さん、こんにちは。

増進堂・受験研究社 NEXT LEARNING Labs 主任研究員の岡田です。


少し前にはなりますが、2019年7月19日に読売テレビ『す・またん』https://www.ytv.co.jp/cematin/backnumber/20190719.html)の中でハイテク特集がありましたが、ご覧になられましたか?


株式会社テンアップの「VRschool」紹介の中でVRを使った授業を、私がさせていただきました。


もう時代は、VR上での授業ができるところまで来ているんですね。

■ VRを教育に活用?


皆さんがVRと聞くと、まず最初にイメージするのはこういったVRゴーグルではないでしょうか。


イメージ:VRゴーグルをつけた女性

Amazon等でもOculus GOといったVRゴーグルのエントリーモデルが2万円台から売られていたり、スマホを装着して使用するVRゴーグルなんてものも販売されています。


また、「VR ZONE」やハウステンボスなどのレジャー施設などでもVRアトラクションやゲームが体感できるようになっていて、VRという言葉はどんどんと我々の身近なものになりつつあります。


ただ、VRゴーグルは斜視になる可能性も指摘され、対象年齢が12歳~13歳以上に設定されているなど、幼児・小学生の「学びの場」に持ち込むにはハードルがあります。


しかし、VRないし360度画像はVRゴーグルがなくとも体感することができます。


スマホやタブレットさえあれば、360度画像を表示して眺めることができるんですよ!


増進堂・受験研究社は、これを何とか「学び」に落とし込めないかを模索する過程で、2019年春に株式会社リコーと360度カメラを使った発見型学習教材の共同研究を始めました。



先ほど紹介した『す・またん』でのVRを活用した授業も、この共同研究から生まれたものでした。


増進堂・受験研究社は常にお子様たちに新しい学びを提供したい!という想いで研究を続けております。


「VR」「360度画像」と聞くと、遠い世界のことのように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、上手く使うことができれば、お子様の「学び」の質を飛躍的に高める可能性があります。


そこで、今日は新しいタイプのカメラを使って、家庭でも楽しみながら学べる方法について紹介していこうと思います。

■ 360度カメラTHETAって?


では、360度画像って一体どうやって撮影しているの?というところから説明していきましょう。


実は、360度画像を撮影するためには、それ専用のカメラが必要になります。


リコーの「THETA」(https://theta360.com/ja/about/theta/ )というシリーズがまさにそれになるのですが、これを使えば360度の全方位をそのまま画像として撮影することができます。


RICOH THETA V
Copyright © Ricoh Company, Ltd. All rights reserved.

通常のカメラで撮影すると、枠(フレーム)で区切ったような写真を撮ることになりますよね。


例えば、運動会で子どもが走っているところを撮る場合、写真・動画には子どもは映っていますが、撮っている保護者は映りません。


運動会の撮影のイメージ

子どもの活躍を撮りたいわけですから、「保護者が映らないのは当然」と思われるでしょう。


でも、寂しくありませんか?


数年後、家族でその写真やビデオを見直していて、「あれ?あの時、パパって居たっけ?」なんて言われたら・・・。


「いやいや、撮影しているのはパパだよ!」と言いたくなりますよね。


同じ時間・空間にいるのに、それも一緒に画像として残したいなあ・・・。


そんなご希望に応えることができるのが、実は360度カメラなのです。


この記事の最初に掲載した天球のような画像も実は360度カメラで撮影したものです。


360度カメライメージ画像

360度カメラは上記のように、レンズが2つ逆方向に向かって作られていて、それぞれのレンズが180度の半球を撮影することができます。


そしてその2つの半球の画像をつなぎ合わせることで、360度の画像を撮影できるようになっているわけです。


先ほどの画像を少し違った画角で見てみましょう。


これは、360度カメラで撮影した画像を無理やり一般的なフレームの中に収めたものです。


世界地図のメルカトル図法のように、周辺が歪んでいるのがわかるでしょうか。


これを、VRゴーグルなどの適切な機材を使い、適切に表示させると、あたかもその空間にいるように、左右上下どちらを見ても360度画像に囲まれた感覚になります。


また、この画像を「THETA」の専用アプリで見ても、空間の画像として閲覧することができます。


今までは集合写真も、フレームの中に全員が入るように、「はい、○○さん、もっと左に寄って!」などと声掛けをしながら調整していました。


しかし、360度カメラであれば、円陣を組むように並んでもらい、カメラをその内側に置いて撮影すれば、簡単に集合写真を撮ることができます。


もうこれでレストランで店員さんの手を煩わせることはありませんね(笑)

■ 360度画像の教育的価値とは?


一眼レフカメラなどの扱いがお子様には難しいように、360度カメラなんて子どもにはとても扱えないだろうと思われる保護者の方も多いのではないかと思います。


しかし、この360度カメラは、普通のカメラよりもむしろ撮影に関する技術がほとんど要らないという点で、小学生でも扱いやすいのが特長です。


この夏休み、お子様に360度カメラを持たせて、いろんな風景をまるごと撮影させるだけでも、大きな「学び」になると思います。


それを後から家族で眺めてみると、きっと撮影した時にも気がつかなかったような面白い発見があるはずです。


「この時、木の上に白い鳥が止まっていたよね」
「え?ホント?…あ、いたね!」


という感じですね。


撮影時に見ていた視野以外も撮影ができていますので、このようなことが起きることでしょう。


通常のカメラで撮影した画像では、1つの視野(フレーム)に限定されてしまっていて、撮影者の視点でしか画像を見ることはできません。


しかし、360度画像であれば、家族それぞれが別々の視点で1つの「空間」を見ることができる為、様々な着眼点で語り合うことができます。


実は、発見力・観察力を養うためには、このように「人が違うところを見ている」ということを体験することも重要なのです。


これが、冒頭で紹介したリコーとの共同研究での「発見型学習教材」のポイントです。


先日、友人の結婚式に参加した際に360度画像や動画で結婚式の模様を撮影し、新郎新婦に見せたところすごく喜ばれました。


式の時には気がつかなかった「自分たちが~をしている時に、親族や友人がこんな表情をしていたんだ!」という発見に驚き、感動していました。


空間や時間を丸ごと切り取って残せる360度カメラは間違いなくお子様に発見することの驚きや喜びを与えてくれるデバイスです。


リコーの「THETA」は低価格帯であれば、2万円台の製品もあります。


この夏、家族旅行や自由研究で、「THETA」を使ってお子さまの観察力を磨いてみませんか?