【第1回】西村則康先生に聞く!学習ピラミッドってなに?


賢者へのインタビューの第1弾として「塾ソムリエ」として絶大な支持を得ている西村則康先生にインタビューしてみました。


西村先生の教育メソッドには「学習ピラミッド」という考え方が出てきます。よく聞く言葉ではあると思うのですが、意外とその意味をきちんと説明しようと思うと難しかったりしますよね。


第1回は、 西村先生にこの「学習ピラミッド」について質問してみました!


未就学児~中高生にまで関わる考え方ですので、この機会に知っておくと、お子様の教育に役立つこと間違いなしです!


それでは、西村先生!よろしくお願いします!


学習ピラミッドとは?


では、早速本題である「学習ピラミッド」についてお聞きしてみましょう。


西村先生のお話でよく出てくる「学習ピラミッド」って何ですか?

3段階の跳び箱のようなピラミッドを考えてみてください。ピラミッドの底辺にくるのが身体感覚・生活知識。その次に基礎学習。そして一番上に応用学習があります。

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ここで私が強調したいのは、年齢によって大切なものは違ってくる、ということです。

未就学児、小学校低学年あたりで一番重要になってくるのは身体感覚。体の動きを通じて学習することです。

例えば、図形的なもの、数量的なもの、言語的なもの。全て体の動きを通して学んでいくことが多いものです。動いている動物を見て子どもは一瞬で判断できるようになる。そういったものが身体感覚です。

そういう風に身体感覚を育てることが重要で、その為には体の動きが必要なんです。

その後、だんだんと意識的な体の動きが必要になってきます。

とすると、意識に応じて体が自由に動きます。簡単に言えば、目が自由に動く。指が自由に動く。耳で音を自由に聞く。そういった適切な体の動きということも学習に深く関わってきます。

その後は基礎学習です。平たく言うと、読み・書き・計算。今後習っていく応用学習の為の基本的な訓練の部分となります。

読み・書き・計算は、十分に熟達する必要があります。

例えば、ひっ算というのは考えなくても勝手に手が動いて勝手に答えを出してくれるくらいまで熟練しておくことです。

漢字も同じことが言えます。線の本数を数えなくても勝手に書いてくれる。そういったこともきちんと理解してほしい。特に日本語の特徴というのは漢字という「表意文字」を使っていることです。音だけでは判断できなくても漢字をイメージすることによって意味を捉えることができます。

だからこそ小さい頃から語彙力を増やす。その語彙も漢字と一緒に覚えていくことが非常に重要になってきます。

また算数と国語はまったく別の勉強に見えますが、算数の文章も当然日本語で書かれています。

「何が問われているのか内容を理解する力」、そしてそこから考え「結論を導き出す力」。国語でいうと、「要点をまとめる力」と同じような能力です。

読み・書き・計算と言うと「じゃあ計算をさせなくちゃ」と思うかもしれないが意外に言葉というのも重要になることを覚えておいてください。

この基礎学習をしっかりやっておいて、最終的に9歳の壁を越えたあたりから受験勉強、もしくは中学高校に向けての応用学習を始めていけばいいのです。

応用学習で大切なことは、2つです。

1つは「なぜそうなるのかという理解」、もう1つはそれを「どう使えるのかという理解」です。

応用学習で頻繁に出てくるものは公式です。もしくは中学受験を考えるならば解法テクニックというものになります。きちんと理解せずに公式にあてはめ問題を解くというのでは将来的に発達していきません。

きちんと内容を理解しその公式を使うといった納得が必要なのです。

筋道を理解する過程において「なるほど!」といった気持ちの高ぶり・快感を伴うような理解が欲しいのです。それを伴った理解が応用学習では重要になります。

それが成功した後には今度は定着の為の勉強も必要になります。

そこで何かの問題集は必要になってくる。そういった積み重ねをしておくと、その後の更に応用された数学になった場合も同じように快感を伴いながら難しい問題に挑戦していける子になっていきます。

公式に当てはめるだけの解き方はやめましょう。


難しい問題を解けるようになるには?


お子様が勉強に取り組んでいると、難しい問題に直面することがありますよね。


西村先生はそんな時に「道具としての勉強」という表現を用いるそうです。

道具として勉強するというのは一体どういうことなのでしょうか?


その意味を西村先生にお聞きしてみました。


先生は別のところで「道具としての勉強」という表現を使われることがあります。それはどういう意味ですか?

勉強のステップを説明するのに、道具を例にしてお話することがあります。

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例えば、大工さんが家を建てようとする時、のこぎり等の道具を使いますよね。大工さんは修行中何をしているかというと、のこぎりで沢山木を切ってみるということをします。

最初はたどたどしかったのが、刃の角度が安定して、きれいに切れるようになる。そういう修行です。

例えば、大学入試で難しい問題を解けるようになるためには、いろいろな知識や公式を使わなくてはいけません。当然、中学生・高校生になるといろいろな公式を覚えていきますね。

勉強における公式や知識は大工さんが家を建てることで言えば、大変便利な道具と言い換えられますよね。

でもそういった便利な道具を使うためには、もっと基本的な道具を使えるようになっておくことが必要になってきます。

実は小学生が習っている読み・書き・計算などはまさに道具の使い方の訓練をしているのです。

そういった基本的な道具がきちんと使えるようになって初めて便利な道具が使えるようになるというわけですね。

それらが使えるようになれば用途に合わせて使い分け、難しい問題が解けるようになる。そういう風に考えてもらえれば良いと思います。

纏めると、学習ピラミッドの話になるのですが、段階・学齢に応じたトレーニングが必要だということです。

学びのヒント


西村先生ありがとうございました。


今回挙がった2つのキーワードを整理しておきましょう。


  • 学びのピラミッド
  • 道具としての勉強

どちらにも共通しているのが、学習には段階があるということです。


年齢や到達度に応じた適切な学習というものがあって、それに従ってお子様の学習を進めていくことが重要なんですね。


次回は西村先生に、「参考書の選び方」について伺ってみたいと思います。

お子様の参考書選びにお悩みの方は必見の内容ですよ!!


今回の賢者

西村 則康

日本初の「塾ソムリエ」として中学受験を目指すご家族から絶大な信頼を得ている。
暗記や作業だけの無味乾燥な受験学習では効果が上がらないという信念から「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。

著書に『中学受験は親が9割 [学年・科目別]必勝対策』(青春出版社)、『年齢別 子どもの頭が必ずよくなる育み方』(潮出版社)、『子どもがぐんぐんやる気になる魔法の声かけ』(主婦と生活社)など。

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