忙しい中学生の日常学習のススメ!限られた時間で最大の学習効果を得るには?〈社会・理科編〉

今回からは、全2回に分けていよいよ中学校生活がスタートした新中学1年生のための「日常学習のススメ」をお伝えしていきます!

この連載の最初の記事で、タイムスケジュールの話が出ましたが、やはり中学生は概して小学生とは比べ物にならないほどに多忙です。

そんな多忙な毎日の中で習い事や部活動、趣味といった自分の「やりたいこと」に取り組む時間を確保したうえで、残った短い時間の中でいかに効率よく勉強を進めていくかが中学校での学習の「鍵」になってきます。

そこで、今回は増進堂・受験研究社の各教科の『自由自在』編集スタッフに話を聞きながら、どんな教材、どんな学習アプローチが効果的なのかを一緒に探っていけたらと考えています。

前編となる今回取り上げるのは、知識事項の暗記要素も強い「社会」「理科」です。

ぜひ、ご一読ください。

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改めて、「授業」で完結させる姿勢を大切に!

本連載の第1回・第2回の記事の中でもお話させていただきましたが、多忙な毎日の中で、学習を維持していくために、最初に考えるべきは「できる限り授業で完結させる」ことです。

「社会」「理科」であれば、第1回の記事の中で、授業前に軽く『自由自在』の該当単元のページを読んでおくだけでも授業中の理解度が変わってくるというお話をしました。


授業で学習する内容を軽く予習しておくだけでも、授業がその内容をインプットする「2回目」になるため、より頭に入ってきやすくなりますよね。

また、前日に軽く読んでみて、分からないところが明確になっていれば、翌日の授業で何に集中して聞けば良いのかが明確になります。

そして、第2回では「ノートのとり方」の話題を挙げました。


「社会」や「理科」だと特に、授業中にきれいなノートをとることに集中力が向いてしまって、先生の話を聞くこと、そしてその内容を自分なりに咀嚼することに注意が向かないお子様も多いです。

そうなると、せっかくきれいにノートをとったとしても、後から読み直したときに、書いてあることの意味が分からないなんて状況に陥る可能性も考えられます。

ですので、例えば「社会」であれば、重要なキーワードや説明についてはメモ程度にノートに書き残しておいて、それを基に自宅でノートを完成させるというイメージを持っておくと良いかもしれません。

自宅で授業ノートを見返すという習慣をつけることも、大切な「復習」です。

まずは、授業で扱われた内容をしっかりと理解するということを念頭に置いて学習を進めていくと良いでしょう。

ただ、ノートをベースに授業の復習を中心に日常学習を進めるという習慣を1つのスタンダードとしたときに、そこに到達することがまずは目標になるお子様もいれば、逆にそれ以上に学習に取り組むお子様もいます。

以下に大まかに中学生の日常学習のステップをまとめてみました。

①勉強に興味を持つきっかけを作ろう

・学習テーマの興味づけになるような活動に取り組む
・関連した漫画や雑誌を眺めてみる
・まずは教科書を眺めてみる


②授業で理解する癖をつける

・授業中の先生の話を聞きながら、重要なポイントをノートに取れるようになる
・授業ノートのメモを基に自宅で「復習」できるようになる
・授業に備えて『自由自在』や教科書を読んでおくなどの「予習」に取り組める


③理解した内容を定着させる

・問題集などを使い、授業で学んだ内容を定着させるための「演習」に取り組むことができる。
・「演習」の中で見つかった自分の苦手なところを参考書や教科書を振り返って、理解にまでつなげることができる。


家庭での日常学習の範疇で言うと、中学1年生では①~③のようなステップで考えておくと良いのではないでしょうか。

一方で、通塾されているお子様の場合は、塾で学習に取り組む時間もありますし、塾から出される宿題なんかもあるので、家庭学習の位置づけは変わってきます。

その場合には、次の3つの要素も加わってきますね。

・塾での授業の内容を理解できる。
・塾で出された宿題に取り組むことができる。
・塾で理解したことを問題集などで「演習」して定着させることができる。


こうしたステップを踏まえて、ここからは『中学 自由自在』の編集担当者に日常学習のポイントをインタビューしていきます。

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社会

学習内容に興味を持つきっかけを作ろう!

社会の日常学習に取り組む前段階として、やはり教科の内容そのものに興味が持てないというお子様もいらっしゃいます。

そういう場合は、どのように興味づけをしていくと良いのでしょうか?

確かに中学1年生で学習する「歴史」も「地理」も、面白いと思えないと、なかなか勉強するモチベーションに繋がっていきませんよね…。

そういったお子様の場合は、いかに勉強っぽくないことから始めて、少しずつ教科学習の内容に繋げていくかが大切になってくるでしょう。

なるほど。具体的には、どういったアプローチが有効でしょうか?

まずは、「歴史」については歴史のマンガ、歴史の教科で学習する内容に関連した映画やドラマなどから入るのが良いかもしれません。

「歴史」も教科書等の活字で勉強するとどうしても無味乾燥に思えてしまうことがありますが、絵や映像であればイメージもしやすく、登場する人物にも親しみを持ちやすいです。

確かに学校の勉強は嫌いでしたが、図書室に置いてある「歴史」や「偉人」のマンガの本は大好きでした!

学習する内容にそもそも興味を持てないというお子様の場合は、マンガや映画、ドラマを勧めてみるのも1つの手です。

また増進堂の参考書であれば、『歴史人物・できごと新事典』は、マンガやイラストと活字による解説のハイブリッドで構成されています。こうした本を活用することで、興味を持つきっかけになることもあります。

他にも『中学 マンガとゴロで 100 %丸暗記 歴史年代』はイラスト、マンガ、ゴロ、解説を組み合わせて作られており、要点もまとまっています。

こうした要点がまとまっていてかつマンガやイラストが掲載されているような本は、歴史の「全体像」を気軽に知ることができるので、興味を持ちやすくなります。

なるほど!まずはマンガや、イラストが豊富でコンパクトな参考書を選んであげると、学習内容に興味を持つ足掛かりになるわけですね。

「地理」でも似たようなアプローチができますか?

そうですね。地理であれば、旅行雑誌・番組のような娯楽的なところから入るというのも有効かもしれません。

さりげなく勧めてあげると、そこから学習する内容への興味に繋がっていくことも考えられます。

確かに食べ物や綺麗な風景などへの純粋な興味が、その背景にあるものを知りたいという欲求に繋がっていく可能性はありますね!

他にも「地理」に興味が持てない要因として、教科書や参考書では、実際の地形や街なんかが見えづらく、イメージがしづらいのでどうしても無味乾燥に感じられるということが挙げられます。

確かに地図を淡々と見ていてもなかなか面白いとは思えないですね…。

そういう時には、ぜひGoogle MapのストリートビューやGoogle Earthを活用してみるようアドバイスしてあげてください。

自宅の端末から世界中の街の「通り」を見られますので、私もついつい時間を忘れて眺めてしまうこともあります。

実は地形の勉強もできたりするので、意外と教科学習にもリンクしていますよ。

確かにあれは見ちゃいますね…(笑) 参考書だとどんなものがおすすめでしょうか?

本としては『中学 100%丸暗記 白地図&用語』のような図やイラストが豊富で要点がまとまっているものを使うのがおすすめです。この本は、興味と理解を結びつける役割も果たしてくれると思います。

授業で理解した内容を定着させよう!

授業でしっかりと理解するという段階をクリアして、もう少し家庭学習に取り組みたいというお子様の場合、どんなことを心がけると良いでしょうか。

やはり、中学生のお子様は忙しいですし、もちろん「社会」だけを勉強しておけば良いというわけでもないので、要点や自分の分からないところを重点的に効率よく学習していく必要があります。

「短い時間で効率よく」が1つのキーワードになりそうですね。具体的にはどんな学習が有効でしょうか。

『中学 自由自在 社会』は中学校で学習する内容が網羅的に掲載されていますが、全ての解説を読んでいくと時間がかかります。

ですので、まずは、『10分間復習ドリル』『標準問題集』のような重要な問題が簡潔にまとめられている問題集を使って「演習」を進めていきましょう。

そこで、覚えきれていなかった事項、自分が苦手と思われる単元が見えてきたら、その段階で『自由自在』の該当箇所を読んで、理解するように努めるという流れがスムーズだと思います。

なるほど。一方で、塾に通っているお子様もいらっしゃると思いますが、そういう場合の家庭学習はどうなりますか?

塾に通っているお子様の場合は,まずは塾の授業や宿題を優先させましょう。

塾の授業の場合も、学校と同様に苦手を引きずらないことが大切です。そのため、手元に『自由自在』を置き、すぐに調べる習慣をつけるのが良いでしょう。

また,塾で学習したことをアウトプットするという意味では,今年の6月ごろから順次発売予定の『自由自在問題集』で実践的な問題演習をするのも良い「演習」になります。

まずは塾の学習に集中して、「あれもこれも」と手広くやりすぎないという視点も大切ですね。

はい。ただし、中学1年生時点で「社会」を塾で履修しているお子様は少ないと思います。中学1年生だとやはり英語・数学が多いでしょうね。

ただ、せっかく英数で教科書+αの学習をしているのであれば、「社会」についても『自由自在』のような解説が豊富な参考書を活用し、教科書+αの学習を家庭で進めてみるのも良いと思います。

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理科

学習内容に興味を持つきっかけを作ろう!

「理科」の場合はどのように興味づけをしていくと良いのでしょうか?

理科の場合は、興味づけを改めてするというよりは、むしろ「興味を失わないように」という点を意識する必要があると思います。

小学生の段階で「嫌い」「苦手」「興味がない」と感じているお子様は非常に少ないというデータがあります。しかし、中学生になると、そうしたネガティブなイメージを持つ子がググっと増えてきます。

なぜ、理科に苦手意識を抱いたり、関心を失ったりする子が増えるのでしょうか。

やはり知識事項が増えて、学問チックな面が強まるからでしょうね。

小学生の頃の理科では、実験や観察を純粋に楽しむという面が強いので、そのギャップでふるい落とされてしまう子が出てくるのです。

なるほど。だからこそ、そのギャップを上手く埋めて、小学生の頃に持っていた興味を維持することが課題なのですね。

具体的にはどんなアプローチが有効でしょうか?

まずは各単元の重要ポイントを効率よくインプットしていくことですね。実験や観察にしても、中学校で扱われるものは、知識が伴って初めて「面白い」に繋がるものも多いです。

『まとめ上手 理科』のような書籍を活用して、重要なことだけでも頭に入れていき、実験や観察の場で「面白い」と感じられる準備だけはしておくのが良いでしょう。

確かに「分からない」が何よりの興味を失う原因ですよね。

その通りです。加えて、知識事項のインプットの合間に適度な「脱線」をするのも大切です。

例えば、『中学 自由自在 理科』には、ちょっとしたコラムも充実していて、息抜きに読むだけでも興味が湧いてくるような内容になっています。

加えて、「科学実験ライブラリー」で実験の動画もたくさん見られるので、こうしたコンテンツを活用するのも良いですね。

授業で理解した内容を定着させよう!

授業でしっかりと理解するという段階をクリアして、もう少し家庭学習に取り組みたいというお子様の場合、どんなことを心がけると良いでしょうか。

社会と重なりますが、「短い時間で効率よく」という意識が大切になってきます。

『10分間復習ドリル』『標準問題集』のような重要な問題が集約された問題集を使って「演習」を進めつつ、分からないことがあれば、『中学 自由自在 理科』を読んでみましょう。

「科学実験ライブラリー」で実験の動画で何度も繰り返し見られるのも、理解への助けになってくれることでしょう。

演習の中で、分からなかったところを振り返りつつ学習を進めるのが望ましいのですね。

理科ならではの日常学習のポイントはありますか?

問題集などで、学校で扱っていない類似の実験の問題や計算問題など,いろいろな問題のパターンに慣れておくのは大切です。

日常的にそうした問題のバリエーションに触れておくことで、試験等でどんな問題が出題されても慌てずに取り組むことができます。

なるほど。塾に通っているお子様の理科の家庭学習はどうすれば良いでしょうか?

塾に通っているお子様の場合は、やはり新しい問題集を解くことよりは、塾で習ったことをしっかりと定着させていくことが何より大切です。

家に帰ってみて、塾の授業で分からなかったことがあれば、その日のうちに『自由自在』などの参考書を活用して、「分からない」を持ち越さないように心がけましょう。

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焦らずにステップ・バイ・ステップで


日常学習への取り組みには、個人差もありますし、習い事や部活動との兼ね合いによる時間的な差もあります。また通塾しているか否かによっても変わってきます。

そのため、お子様が今どれくらい勉強に向かう姿勢ができていて、どれくらいの時間を勉強に充てられていて…といった要素から「現在地」と「目標」を定めましょう。

この時、「目標」にするのは、2つも3つも上の段階のことではなく、目の前の1つ上の段階のことに設定するのがコツとなります。

その上で、他のお子様と過度に比べることなく、焦らず確実に自分の中でステップアップしていくという意識で取り組むことが何よりも重要です。

次回の記事では、「英語」「数学」「国語」についての日常学習のコツをお話していきます。



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『中学 自由自在』が新しくなりました!

●概要

・『中学 ⾃由⾃在』 国語、社会、数学、理科、英語

・定価:2,900円(+税)

・判型:A5判

・ページ数:本⽂592〜656ページ、解答編(数学)160ページ

・発売予定⽇:2021年2⽉15⽇

●『中学 自由自在』シリーズを全⾯改訂!

このたび、『自由自在』の中学⽣シリーズを2021年度の新学習指導要領に合わせて全⾯改訂しました!

豊富な写真や図版を使ったオールカラーの構成で、学習の要点をきめ細かく段階を区切って解説しており、理解をサポートします。

『中学 自由自在 理科』より


また、マンガで始まる導⼊部や、⼊試にも教養としても役⽴つコラムやトピックを織り交ぜ、学習者がひとりでも学びやすく飽きのこない⼯夫を凝らしています。

●⾳声・動画による学習理解の促進!


英語では基本⽤例の英⽂やリスニングの⾳声をQRコードから再⽣。リスニングや⾳読の反復練習がしやすくなりました。


『中学 自由自在 英語』より

理科では実験の理解度を深める動画「科学実験ライブラリー」を⽤意。付属の⼩冊⼦にあるQRコードから⼿軽にアクセスできるようにしました。


発売されましたら、ぜひお手に取ってみてくださいね。