どうすれば,子どもの本当の意味での「分かった!」を引き出せるんでしょうか・・・。
今週から4週にわたって東京理科大学の川村康文先生にお話を伺っていきます。
川村先生には、弊社の『科学のなぜ?新事典』の監修を担当していただきました。
小さなお子様は,好奇心旺盛で身近な物事に「なぜ?」「どうして?」といった疑問をたくさん抱いています。
その疑問を持つ姿勢を肯定し,涵養していくことを目指し,「なぜ?」を「分かった!」へと導くための全く新しい理科事典として発売されました。
そんな川村先生に,今回はご自身が専門とされている「科学教育」という分野の面白さについて解説していただきました。
保護者の皆さまは日頃、お子様の学習をサポートしていて,本当に「分かって」くれたのだろうかと疑問に感じることはありませんか?
どうすればお子様が真の意味で「分かった!」に辿り着けるのか?
これはすごく難しい問いですし,お悩みの方も多くいらっしゃることと思います。
川村先生の「科学教育」のお話はまさしくそんな悩みを抱えている方にこそ読んでいただきたい内容です。
それでは先生,よろしくお願いいたします。
「科学教育」という言葉だけを聞くと,学校現場などで科学について教えることというような印象を与えますよね。
しかし、 川村先生は少し違った視点から研究されているようです。
まずは、川村先生の専門である科学教育について,一体どんな研究をしているのかお聞きしてみました。
川村先生の専門分野では,どのような研究をしていますか?
科学の内容が「分かる」というのはどういうことか,という研究をしています。
「分かる」とはどういうことなのか?その意味を探っていくかのような試行錯誤を,科学の分野において繰り返しているのが川村先生の「科学教育」研究なんですね。
では,次に先生がご自身の研究のどこに面白さや魅力を感じているのかについてもお話を伺ってみましょう。
先生の専門分野である「科学教育」の面白さを一言でいうと?
人がちょっと難しいと思うことを,みなさんが,「分かった!」と言ってくれ,役に立てたと充実感を感じる時です。
人がどのようにして物事を理解するのか?
どうすればより理解しやすくなるのか?
これって心理系の学問や研究の内容にも関連しているように思えますよね。
第1回の最後に、「科学教育」についての特徴をより明確にしておくために,関連分野との関係や違いについてお話を伺ってみました。
関連する分野との,似ているところ・違うところを教えてください。
認知心理学ですね。人がものを感じ,理解する過程を研究する心理学です。
川村先生ありがとうございました。
今回は「科学教育」の研究の概要や魅力についてお話を伺ってみました。
学びのヒントとしては「お子様が心の底から『分かった!』と感じる瞬間こそが学びの喜びである」という点でしょうか。
試験のための学習を指導・サポートする中で,「分からないままでもとりあえず覚えておきなさい!」と理解させることから逃げるような発言をしてしまうことがあります。
しかし,これは本当の意味での「学び」ないし「学びの喜び」からお子様を遠ざけてしまう発言です。
試験のために知識や技能をどんどんとインプットしていくことも大切です。
ただ,そこにこだわりすぎるのではなく,時にはお子様と一緒に「なぜ?」と感じたことについて本気で語り合い「分かった!」に辿り着く瞬間を与えてあげることも同じく大切なことです。
今回の川村康文先生のお話の中にもありましたが,「教育」「心理」などの本はチェックしてみると良いかもしれませんね。
科学のなぜ?新事典
お子様は身の周りのすべてに興味や疑問身の周りのすべてに興味や疑問をもち,「なぜ?」「どうして?」と聞きたくなるものです。
そんな「なぜ?」を「わかった!」へと変えていくことで、お子様の成長を促す全く新しい理科事典が誕生しました!
今回,インタビューにお答えいただいた川村康文先生監修の参考書です。
『科学のなぜ?新事典』は様々な「なぜ?」にヒントや答えを提示していくという疑問解決式で構成された全く新しい理科事典です。
お子様の本棚に1冊入れておくと,お子様の様々な疑問にご対応できるかと思います。ぜひ書店等でお手に取ってみてくださいね。