昨今、話題になっている「聖地巡礼」。
先生や保護者世代ではちょっと馴染みのない言葉ですが、子ども世代では意外な広まりをみせています。
単なる一過性のブームだとお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。
一方で、「聖地巡礼」を学問として研究する観光社会学という分野があるのをご存じでしょうか?
今回は、そんな観光社会学のスペシャリストである岡本健先生に4週にわたりインタビューしてみました!
第1週となるこの記事では、観光社会学の魅力や面白さについてお答えいただきました。
観光も家族でできることですし、きっと学びに繋がるヒントがあるはずですよ!
岡本健先生のお名前を調べてみますと、「聖地巡礼」や「ゾンビ」という言葉が出てきますが、一体どんな研究をされているんでしょうか。
まずは、その謎に包まれた研究の内容についてお聞きしてみました。
岡本先生の専門分野について、教えてください。
観光社会学とメディアコンテンツ学です。
前者はアニメやゲームの聖地巡礼、後者はゾンビの研究をしています。
先ほど「観光社会学」というキーワードが登場しましたが、これについてもう少し掘り下げていきましょう。
次に、岡本先生の思う観光社会学の魅力や面白さについてお聞きしてみました。
観光社会学の面白さを一言で教えてください。
観光やコンテンツに関わって、人と人、人と場所、人とモノが偶然出会い、そこから面白いものが生まれる点ですね。
観光について研究すると言えば、観光学という分野があります。観光学は観光企業の経営や事業計画の作成といった実務的なことを研究するイメージです。
観光社会学はそういった研究分野と比較してどんな特徴があるのでしょうか。第1週の締めくくりとしてお聞きしてみました。
関連する分野との、似ているところ・違うところを教えてください。
観光の経済効果だけでなく、人や社会の営み、幸せに注目します。コンテンツは内容だけでなく多角的に分析します。
岡本先生ありがとうございました。
今週のインタビューでは「多面的・多角的思考」という点が学びのヒントになりそうです。
文部科学省でも道徳を教科化する際にこの言葉を強調し、育むべき力であるとして重要視しています。
観光研究やコンテンツ研究は一見、教育とは無縁のように思えるかもしれません。
しかし、多面的・多角的に考えていくことが新たな「学び」に繋がっていくという点で、間違いなく教育にも通じるところがあると思います。
次週も、岡本先生にインタビューする形式で、冒頭でもキーワードとして挙げた「聖地巡礼」にもう少しフォーカスしながら、学びのヒントを探っていきます。
今回の記事の話題は観光社会学でしたが、増進堂・受験研究社から発売されている2つの白地図参考書をおすすめさせていただきます。
「中学 100%丸暗記 白地図&用語」そして「小学 白地図まとめノート」はどちらも白地図をもとに地名を覚えることを目的とした参考書です。
それだけではなく、この2冊は国や地域の産物や名所、特色に至るまで基本的な情報をしっかりと網羅しています。
この本を活用して学習を進めながら、お子様が興味をもった場所に、ご家族で実際に旅行で訪れるなどしてみると、より深い「生きた学び」に繋がっていくこと間違いなしです。