【第2回】憧れを現実に!和田先生がロケットを打ち上げるまで

空に向かって真っすぐに飛んでいくロケット。美しい光景ですね・・・。


今週も引き続き千葉工業大学工学部准教授の和田豊先生にお話を伺っていきたいと思います。


前回の記事では、先生の専門である航空宇宙工学について概要やその魅力をお話ししていただきました。


詳しくは以下のリンクからご覧ください。



さて、今回は和田先生の学生時代のお話を伺いながら、なぜ航空宇宙工学に興味を持ち、ロケットの打ち上げへと至ったのかを探っていきたいと思います。


また、今回のお話の内容は、お子様が勉強に集中できない、やる気が出ないと悩んでいる方にとっての「学びのヒント」もなっています。


それでは、和田先生お願いいたします!

■ 宇宙へのあこがれ


幼少期に興味を持ったものや憧れていたものって大人になってからも意外と忘れられないものです。


今、千葉工業大学で航空宇宙工学を学び、ロケットなどについて研究されている和田先生ですが、一体幼少期にどんなことに興味や憧れを抱いていたんでしょうか。


宇宙・ロケット一筋だったのかそうではなかったのか。


まず最初にそのあたりのお話を伺ってみました。


どうしてこの分野を選ばれたのですか?エピソードなどあれば教えてください。

子どものころから大きいものが動くということに興味があり,ロケットの打ち上げを知って興味を持ちました。

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小さいころ,両親が雑誌のニュートンを購読していました。

ニュートンに掲載されていた美しい宇宙の絵に心を惹かれ,漠然と宇宙に対して興味を持っていました。

一方で,飛行機やタンカー等,大きなものが動くことに興味があり,大きなものが思い通りに動いている姿が不思議でたまらなかったことを覚えています。

そして高校生になり,進路を決めるとき,大学に航空宇宙学科と言う学科があることを知りました。

学科を調べるうちに,とても大きなロケットの打ち上げ写真を見てぜひこれを作りたい,と思ったことがこの分野に明確な興味を持ったきっかけです。

■ ロケットを打ち上げるために成績を上げる?


こんな仕事がしたい、この大学に行きたいと思い立った時に、必ず直面するのがそれを実現するために必要な資格や学力です。


その理想と現実のギャップに愕然として、自分には無理だと諦めてしまった経験はありませんか。


先ほど幼少の頃から漠然と宇宙やロケットに興味を持っていたとお話ししてくれた和田先生。


先生はそんな自分の理想を実現するために超えるべきハードルに直面し、思わず諦めそうになった経験はないのでしょうか。


先生の学生時代のお話を伺ってみました。


先生は学生時代、どのような生徒でしたか?

高校まではソフトテニスばかりで大学ではロケットを設計製作し打上げるサークルに所属していました。

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中学,高校時代はソフトテニスに熱中していました。ソフトテニスでインターハイにも出場することが出来たのは良い思い出です。

高校3年生で部活を引退後,次の進路を考えなければならなかったのですが,先に書いた通り航空宇宙学科を目指そう,としたら全然成績が足りないことに気が付きました。

そこで,今度は目標の学科に入るため,勉強を頑張り,成績を上げ,からくも航空宇宙学科に進学することが出来ました。

そして,新しく興味を持ったロケット系サークル所属し,教授にお願いをして学生たちでロケットのエンジンの開発を始めました。

4年生の時には国内では初となる大学生によるハイブリッドロケットの打ち上げ実験に成功しました。どうやら一つの事に集中するのが好きな性格のようです。


■ ロケットを打ち上げるために人と話す?


ロケットを打ち上げるためには、ひたすらに研究研究研究というイメージなのですが、和田先生によると実はそうではないようです。


そこでロケットの打ち上げを目指す中で、意外と役立っている力についてお伺いしてみました。


今役に立っている、学生時代の勉強とは?

多くの学外者らと接し,コミュニケーションを取ったことです。これにより色々な視点を持つことができました。

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大学生のころは,自分たちのロケットをどうやったら国内で打ち上げ実験ができるのかと言うことを考えていました。

そのためには,自分たちだけでは実験ができないため,色々な人たちのところに伺い,お話を聞き,どうしたら実験ができるのか,考えていました。

多くの人と接し話を聞くという経験は現在でも学会活動などで行かされていると思っています。

ロケットを打ち上げるためには、人と話して多様な視点を獲得したり、サポートを得ることが大切なんですね。


最後に、学生時代にどんな勉強法で航空宇宙工学についての知識を身につけたのかについても併せて聞いてみました。


どんな勉強法が効果的だと感じましたか?

勉強は答えを見て繰り返し解く勉強法で乗り切りました。

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専門知識の勉強法としては,問題の解答をまずは覚え,何度も解き,その後教科書を読むという方法で理解を深めました。

何度も繰り返すことで,「腑に落ちる」瞬間を迎えます。

解答の内容に納得できるようになると教科書の内容もおのずと理解できるようになります。


■ 学びのヒント


和田先生、ありがとうございました。


以前、岡本先生にお伺いした時にも思いましたが、賢者の先生方の学生時代ってすごく面白いですし、学びのヒントに溢れていますよね。


今回の「学びのヒント」としては、「目標が決まれば、勉強がそのための手段になる。」というところでしょうか。


お子様は「とにかく勉強しなさい。」と言われても、何を目標にして勉強しているのかが明確でないと、やる気が出なかったり、集中できなかったりするものです。


しかし、目標や自分の将来を決めるといっても選択肢がなければ、そもそも選ぶことができません。


そのため、和田先生が幼少の頃から「ニュートン」という雑誌を両親の影響で読んでいたというように、まずはお子様に多様な学びの機会を与えてあげて、視野を広げてあげてください。


その時に抱いた憧れや興味が、目標につながり、そしてその実現ために勉強するということであれば、「何のために」が明確なので、お子様は勉強に意欲的に取り組めるようになると思います。


勉強ができるようになるために勉強を勧めるのではなく、お子様自身の主体的な目標のために勉強が必要だという導線を保護者の皆さまが引いてあげることが肝要なのではないでしょうか。

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今回の賢者

和田 豊

千葉工業大学工学部准教授。
千葉工業大学惑星探査研究センター非常勤上席研究員を併せて務める。

和田先生の詳しい情報はこちらから