英検Jr.で前向きに腕試し!「できた」を褒めて子どものやる気に

【第6回】小学校の外国語活動に即した「英検Jr.®」を活用しよう!
受験研究社・編集部 スタッフZ

こんにちは。受験研究社・編集部のスタッフZと申します。

今回が6回目の記事となります。前回は、英検®についてお話ししましたが、今回は英検Jr.®についてお話していこうと思います。

前回の記事は以下のリンクからご覧いただけます。

突然ですが、お子様に何か習い事をさせていますか?

2019年8月に調査された「学研教育総合研究所 小学生白書」の「小学生の習い事ランキング」は以下の通りです。

小学生の習い事ランキング

1位:水泳  28.4%
2位:学習塾  16.7%
3位:通信教育  14.2%
4位:音楽教室  14.0%
5位:英語・英会話  13.6%

参考:小学生白書Web版 学研教育総合研究所

約7人に1人のお子様が、英語・英会話教室に通っていることになります。

ご存知の通り、2020年から、小学3・4年生では、外国語活動として英語の学習が始まり、小学5・6年生では、英語を科目として学習することになりましたので、英語・英会話教室に通っているお子様はさらに増えてきているのではないかと思います。

せっかく通わせるのですから、それを続けてもらいたい、そして何らかの成果を上げてもらいたい、とお考えの方も多くいらっしゃると思います。

一方で、せっかく通わせたのに、途中で飽きてしまい、やめてしまったなんて方も少なくないのではないでしょうか。

なぜ英語の学習が続かないのでしょうか。それは、目標が明確になっていないからかもしれません。

お子様は何のために英語を勉強しているのでしょうか。英語がペラペラに話せるようになるためでしょうか。中学受験で英語が必要になる可能性があるからでしょうか。もう少し先の高校受験のためでしょうか。様々な目的があると思います。

しかし、お子様からすると、何を、いつまでに、どれだけ、どのように頑張ればいいのかわかりづらいのです。

「英語をペラペラに話せるようになるまでに、何を勉強すればいいの? どれくらい? どうやって?」などと聞かれても、なかなか答えづらいですよね。

そこでおすすめなのが、頑張れば到達できるわかりやすい目標を提示してあげることです。

今回は、英語学習を始めたてのお子様の目標・指標としても有効な「英検Jr. ®」についてお話させていただきます。

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英検Jr.® の5つの特徴

まずは、英検Jr. ®がどんなものなのかご説明させていただきます。

特徴① オールリスニングのテスト

英検Jr.® は、英語4技能(Reading, Listening, Speaking, Writing)の一つであるListeningに特化したテストです。基本的に、英語を聞いて〇を付けるだけのテストですので、文章を読み取ったり、書いたり、話したりという作業は必要ありません。

英語学習の入門期にもっとも大切と考えられているのが、リスニング能力と言われています。実際に、我々もお子様も、母国語を身につける一番最初の過程は、「聞く」だったはずです。

たくさんの英語を聞いて、それが何を表しているのかを認識し、どれだけ認識できるようになったのかを確認する。

この確認作業を英検Jr.® で実施すると考えれば、とても分かりやすいツールではないかと思います。

特徴② 合否のない育成型のテスト

英検®とは異なり、英検Jr.® の成績は、合否ではなく、正答率で表示されます。

これだと、「ああ、不合格だった。やだなあ…」ということが、ありません。

また進級の目安も併せて表示されるので、あとどれくらい頑張れば次の級を受験することができるのかを分かりやすく確認することができます。

特徴③ テストは「BRONZE / SILVER / GOLD」の3つのグレード

まずは、BRONZEから始め、SILVER、GOLDと上がっていきます。グレード別になっているので、目標にしやすいのです。

「すごいね! BRONZEの次はSILVERだね! がんばろう!」とか、「GOLDクリアしたら、次はお兄さんやお姉さん、大人も受けている英検®に挑戦しようね!」とか、わかりやすい目標を提示しやすい形式になっています。

この学習年数というのは、週1回50分のレッスンを受けていることを想定しています。

英語教室・英会話教室でしっかり勉強しているなら、3年くらいたてばGOLDレベルまで受験できるということです。

特徴④ ニーズに合わせた3つの受験形態

お子様の状況に合わせて、以下の3つの受験形態が用意されています。

(1)ペーパー版

  学校や塾、友達とみんなで会場を設定して挑戦することができます。

(2)オンライン版

  個人またはグループで、いつでもどこでもテストを受験することができます。

(3)英検Jr.® 学校版

  学校・自治体が申込み、実施する形態です。個人で実施することはできません。

特徴⑤ 小学校の外国語活動に対応

小学校の外国語活動には、主に次のような3つの目的があります。

 「コミュニケーションを図る態度の育成」

 「音声や基本的な表現に慣れ親しませる」

 「言語や文化についての理解を深めさせる」

英検Jr.® は、小学校の英語活動に対応しているので、成果検証としても使うことができます。

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3つのグレードの出題内容と難易度

先ほどの「特徴③」で触れた3つのグレードですが、さらに詳しく確認していきましょう。

BRONZEで求められるレベル

・定型表現や基本文中の名詞、形容詞、動詞の聞きとり
・あいさつや、動詞を含んだ初歩的な会話(1往復)の聞きとり
・簡単で短い文章(1〜3文)の聞きとり

「文字は読めないけど簡単な聞きとりができる」力が問われますので、文字の学習経験がない方でも十分対応できます。

SILVERで求められるレベル

・小学校中学年程度、BRONZEでの正解率80%以上の児童が対象
・名詞、形容詞、動詞と 基本的な前置詞の聞きとり
・簡単で短い会話(2〜3往復)の聞きとり
・否定文や疑問文の聞きとりと応答
・アルファベットと音声の結びつきや、簡単な単語の認識

BRONZEに比べて、内容が難しくなっていることがわかります。また、アルファベットを読めることが必須となりますので、ここも難しくなっている要因となります。

GOLDで求められるレベル

・小学校高学年程度、SILVERでの正解率80%以上の児童が対象のテスト
・様々な文の中での語句の聞き取り
・簡単でまとまった会話(3往復以上)の聞きとり
・つながりのある複数の文(3文以上)の聞きとり、
・5W1Hによる疑問文の応答や質問文の投げかけ
・基本的な語句や簡単で短い文の認識

一気にレベルが上がった印象がありますね。
文章を理解することが求められ、SILVERまでにはなかった「読む」技能も求められます。

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英検Jr.®のGOLDと英検®の5級はどう違うの?

よく、「『英検Jr.®のGOLD』と、『英検®5級』はどちらが難しいですか?」と聞かれることがあります。

英検Jr.®は、リスニングに特化しており、文法事項が問われることがありません。答え方も、正解に〇をつけるだけのテストなので、答えやすいと思う方もいるでしょう。

一方で、GOLDで出題される語彙のレベルは、英検®5級で出題されるレベルを超えている場合もありますので、「英検®5級よりも難しいかも」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

英検®5級は、マークシートを塗る形式です。また、Reading(筆記):Listening(聞き取り)の比率が1:1で出題されます。また、中1レベルの英語力があるかどうかが問われますので、文法事項が問われることもあります。

解答方法や出題形式、問われる内容が異なりますので、一概にどちらが難しいと答えることはできません。もしお子様に聞かれたら、「英検®は『お兄さんお姉さんテスト』だから、GOLDをクリアしたら、受けてみようね!」と説明するといいかもしれませんね。

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「褒めるツール」としての英検Jr.®

これは英語に限らず、他の科目でもいえることなのですが、勉強を「好き」にさせ、わかりやすい「目標」を与えれば、お子様はどんどん力が向上します。

以前もお話をしたかもしれませんが、昔、私が塾講師をしていたとき、保護者会で「得意科目の作り方」について説明していました。

本当に単純で、

①やる ⇒ ②できる ⇒ ③うれしい ⇒ ④やる気が上がる ⇒ ①やる …

という循環ができれば、いいのです。

一方で、「苦手科目の生まれ方」というのもありまして、

やらない ⇒ できない ⇒悲しい・つまらない ⇒ やる気が下がる ⇒ やらない …

という悪循環で苦手科目が生まれてしまうのです。

得意科目の作り方についてですが、保護者の方に意識してほしいのは、どうやって「③うれしい」を作るかということです。①や②を見過ごしてしまうと、にはなりませんね。「せっかく頑張ってやったのに、ここまでできるようになったのに…」で終了してしまうと、好循環は生まれません。

また、いったん「苦手科目(かも)」になったとしても、まずは励ましながら①、次に注意深く見てあげながら②を確認、その瞬間を逃さずに、褒めて褒めてほめたたえる!(笑)すると、③になり、④になります。

今回紹介した英検Jr.® の成績は、「合格・不合格」ではなく、「正答率」で表示されます。つまり,お子様の「到達度」を測るものです。

まさに、「ここまでできるようになってすごいね!」と「お子様を褒めるツール」としてこのテストを利用してほしいのです。

やはり、保護者の方に褒めてもらえると、お子様はうれしいのです。うれしいからまた頑張るのです。頑張るからできるようになるのです。

一方で、テストの結果を「叱る」ツールとして利用していませんか?

「またダメだったの? 勉強ちゃんとやってるの?」などと言われたお子様は、一瞬にしてやる気はなくなりますし、「あの時もそうだったじゃない」とか「部屋が汚いから」とか「早起きできないから」などと、昔のことを蒸し返されたり、はたまた勉強とは関係のないことを関連付けて注意されたりすると、本気で勉強が嫌になります。(ドキッとした方、気をつけましょうね(笑))

いかがでしたでしょうか。

今回、一番お伝えしたかったのは、英検Jr.はお子様に英語の実力がついてきていることを実感させるためのツールや、努力目標として非常に有効だということです。

そして、その効果を最大化するためには、保護者の皆さまが試験の結果に対して、ポジティブな声かけをしていくことが欠かせません。

ぜひ、英検Jr.を活用しながら、お子様の英語学習へのモチベーションを高め、英語が得意科目になるようにサポートしてあげてください。

次回は、リスニングの勉強の仕方についてお話ししようと思います。引き続きよろしくお願いします。

お読みいただきましてありがとうございました。また次回お会いしましょう。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
※このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

著者紹介

株式会社増進堂・受験研究社 編集部スタッフZ


某国立大学にて教育学を学ぶ傍らで、塾講師のアルバイトに取り組む。その中で英語教育法や教材作成に関心を抱き、卒業後に株式会社増進堂・受験研究社に就職。 これまでに文部科学省検定教科書の編集や多数の参考書・問題集の制作に関わる。最近は、オンラインでの語学教育にも関心がある。

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