間違えても大丈夫!小学生の英語学習のきっかけに親子で「読み聞かせ」が最適なワケ

【第7回】英語絵本で子どもと一緒にホームステイ!?
受験研究社・編集部 スタッフZ

こんにちは。受験研究社・編集部のスタッフZと申します。

今回で7回目の記事となります。早いもので折り返しを迎えました。引き続き、読んでいただいている方にとって、有益な情報を提供できるよう努めてまいります。引き続きよろしくお願いします。

前回の記事は以下のリンクからご覧いただけます。

今回は、小学生のお子様が英語を学ぶ際に、まずは何をさせてあげればよいかについてお話していきたいと思います。

前回の記事で英検Jr.®に興味を持ったものの、どうやってお子様に英語の学習を始めさせようか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

また、うちの子にはまだ早いと二の足を踏んでいる方もおられることでしょう。ここでは、そういった方に一歩を踏み出して頂くための情報をご紹介させていただきます。

正確な情報を得ないことには、安心してお子様に英語を学習させるのは難しいですよね。まずは、小学校ではどういったことを目標に英語を学習しているのかを簡単に見ていきましょう。

2020年度より始まった新学習指導要領においては、3・4年生の「外国語活動」を通して英語を「聞くこと」「話すこと」を中心に英語に慣れ親しみ、その後の英語学習に抵抗なく進むための素地を養うことが目標に設定されています。

一方で、5・6年生の「外国語」では、子どもの発達段階に応じて、「聞くこと」「話すこと」の学習内容を深めるとともに文字を「読むこと」「書くこと」も加えて、中学校での学習へつなげていくとされています。

次の章では、さらに踏み込んで、小学校から英語を学習することのメリット、デメリットについて考えてみましょう。

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小学校から英語を学習するメリット

小学生から英語を学習するメリットとしては以下の点が挙げられます。

①英語の発音が上手になりやすい

9歳から10歳頃までの時期は、語学力の発達がもっとも盛んな時期だと言われています。見たり聞いたりした言葉をまるでスポンジかのようにどんどん吸収していきますので、大人から見ても本当にうらやましいと思うことが多いですね。

英語も同様で、習得した英語をそのまま発音できるようになる場合が多いので、日本人が苦手としている「l」や「r」の音もすんなりと聞き分けたり発音し分けたりできるようになります。

②英語でのコミュニケーションを習慣化しやすい

小学生の時期から英語を学ぶことにより、すんなり外国の文化を受け入れられるようになります。

つまり、外国人とコミュニケーションをとることが「あたりまえ」になりますので、「お年頃」になってから外国人と話すことへの「恐怖」や「抵抗」や「恥ずかしさ」が少なくなるのです。

③中学校への連携がスムーズになる

2021年度からはじまる中学校の「学習指導要領」では、「中学校での英語の授業は原則すべて英語で進められる」ことになります。小学生の段階で英語に慣れ親しみ、基礎を学んでおくことで、中学校での英語教育への苦手意識がなくなり、効果的な学習へと繋がると思われます。

なお、英語を幼少期から学習すると、日本語(母国語)が疎かになるという指摘もありますが、母国語に与える影響はほとんどないと言っていいでしょう。なぜなら、日本の英語教育は、全ての授業を英語によって教えるイマージョン教育ではないからです。

また、小学生の英語教育が必修化されたとは言え、授業は週に1~2回、1コマ40分程度です。日本の学校に通っている限り、英語学習をしたからといって日本語の習得が遅れるような心配はないとされています。

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小学校から英語を学習するデメリット

小学校から英語を学習する最大のデメリットは、「英語嫌いになる可能性がある」ということです。

「ぼく、英語に興味があるから英語の勉強をしたいんだ!」などとお子様の意志で英語学習を始めたという場合であればいいのですが、

・小3になったから、自動的に、英語を学習することになった

・小3になる前に、保護者様の意向でお子様に英語学習を始めさせた

なんてケースも少なくないのではないでしょうか。

「好きこそ物の上手なれ」という言葉にもあるように、まずお子様に、英語を学習することの「楽しさ」「おもしろさ」をぜひ伝えてあげてください。

保護者様の過度な強制や指摘によって、お子様を「英語嫌い」にさせてしまっては元も子もありません。

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リスニングから始めよう!でも、何から始める?

先ほどのメリット「①英語の発音が上手になりやすい」でお話しした通り、発音とリスニングの練習を始めるには小学生からでも早すぎることはありません。むしろ小学生の頃から始めるのが最適です。

以前から記事をご覧になっている方には、再三のご紹介にはなりますが、リスニング力をつけるための知識として、まずはフォニックスの学習から始めてみてはいかがでしょうか。

こちらの記事で、過去3回にわたってフォニックスについて説明しました。

まだお読みでない方は、この機会に是非お読みいただければと思いますが、フォニックスが身に付くと英語が発音できるようになりますので、「英語を見る→発音がわかる→耳で聞いても理解することができる」という良い循環を作ることができます。

もう一つおすすめの学習方法は音読です。

音読はリーディング力とリスニング力を同時に鍛えることができるとても優れたトレーニングです。国語でも、教科書を音読しますよね。英語でも非常に有効なトレーニングなのです。

文字を目で追いながら、声に出し、さらにはその内容を頭の中でイメージする。オーソドックスな学習法ながら、同時に色々な機能を使う効率的な学習法です。声に出して読むことで、英語を学ぶ楽しさを実感することもできます。

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英語嫌いなんてとんでもない!楽しい英語の絵本を紹介

先ほど、小学校から英語学習を始めることのデメリットとして「英語嫌いになる可能性があるとお話ししました。

そう聞くと、なおさら不安を感じるかもしれませんが、「英語 = 楽しい」というところからスタートさせてあげて、お子様がネガティブにならないように学習を進めることが大切です。

そんな楽しい英語学習のスタートを切るために、私がおすすめするのは、『Oxford Reading Tree』です。

日本では「オックスフォード・リーディング・ツリー」略して「ORT」として知られています。このシリーズは国内販売では約200冊あり、英語ネイティブの子ども用に作られた「Leveled readers」という小さな子どもでも読みやすいようにレベル分けされたものです。

この絵本は文字のない絵本から始まり、1ページに1単語だけの絵本もあり、レベルが上がるごとに、徐々に1ページあたりの単語数が増えていきます。ですので、レベル順に読んでいくことで、自然と英語が読めるような仕組みになっています。

ORTの特徴

・イギリスの約80%以上の小学校で採用されている「国語」の教科書

・かわいいキャラクター達が登場するユーモアあふれる「オチ」がある短いお話が200話以上あり、すべてネイティブの子供たちが使う自然な英語でつづられています。

・10段階にレベル分けされ、頻繁に使う表現が繰り返し登場するため、英語学習用としても最適。

・物語はおもに主人公のキッパー少年とその家族や友達の日常生活を描いているので、まるで日本にいながらイギリスの家庭にホームステイしている気分も味わえます。

出典:オックスフォード・リーディング・ツリー | Oxford University Press

Oxford reading treeは1冊あたり正規価格でも500円~1、000円で購入ができます。ただし1冊は高額ではないですが、購入する冊数が多くなると費用がかさんでしまうのが懸念点です。

また、「せっかく買ったのに、子どもにははまらなかったみたい…」なんてことも起こらないとは限りません。

そこで、ご紹介したいのが、Oxford Reading Club(ORC)です。

Oxford Reading Club(ORC)とは

Oxford Reading Clubは、オックスフォード大学出版局のレベル別リーダー教材をデジタルでお楽しみいただけるリーディング・プログラムです。

一冊の本を5ステップリーディングを活用しながら読むことで、リスニング力、リーディング力、スピーキング力、問題解決能力などを鍛えることができます。効果的なリーディング教材をお探しの方におすすめのプログラムです。

出典: オックスフォード・リーディング・クラブ | Oxford University Press

会員登録をすれば、6冊を14日間無料で試すことができるようです。また、月1000円程度で個人申し込みができるようです。こちらのサービスでもORTのほとんどの絵本を読むことができるため、ORTを全冊購入するよりもはるかにコスパがいいと言えるでしょう。

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お子様と一緒に勉強しましょう!

また、声を大にして言いたいのは、「お子様と一緒に勉強しましょう!」ということですね。

お子様はお父さんお母さんが大好きです。そして、お父さんお母さんが好きなものは、お子様も自然に好きになっていくものなのです。

お子様に読書をしてもらいたいなら、お父さんお母さんが読書をしている姿を子どもに見せてあげればいいですし、お子様に英語を勉強してもらいたいなら、お父さんお母さんも英語を一緒に勉強してあげればいいと思います。

たとえば、今回説明した絵本ですが、子どもに「読ませたい」「音読させたい」と思ったらどうしますか? 

私がおすすめしたいのは「読み聞かせ」です。

これは文字通り、お父さんお母さんが、お子様に、絵本を読んであげることなのですが、読んでいる文字を一緒に指で追ってみたり、絵を指しながら「この単語はこの絵のことかな」などと言ってみたりしながら、一緒に英語を勉強する時間を共有するといいでしょう。

お父さんお母さんが読んだものを「今度は私が読むから聞いててね!」なんてやり取りが自然にできたら、「自発的な音読」につながります。

「英語の発音に自信がない」と思われる方もいるかもしれませんが、最近の絵本には、QRコードがついていてそこから音声を聞くことができるものもありますし、電子書籍であれば、音声を合わせて聞くことができるものも多いです。

また、電子辞書やインターネット上の辞書から単語を調べれば、いくらでも音声を確認することができます。お子様に勉強させたいんですよね!? ならば予習や練習は必須かと思いますよ(笑) 

でも、まじめな話、英語学習の始まりが、「お父さん・お母さんの読み聞かせ」ってとても素敵じゃないですか? 

お子様が大人になってから、「そういえばお母さん、英語の本を一生懸命読んでくれたっけ」なんて思い出してくれたら、とてもうれしいですよね。

たとえお父さんお母さんの「たどたどしい発音」であったとしても(失礼)、お子様はこれからたくさんたくさん英語の音に触れるわけですし、その触れていく過程の中でしっかり修正されていくはずです。

それでも、「お父さんお母さんの読み聞かせの思い出」だけは、頭の中に残り続けるのです。おあとがよろしいようで(笑)

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英語学習は耳から、そして楽しむことから!

いかがでしたでしょうか。今回の記事で、お子様の英語学習の第一歩をサポートできれば嬉しい限りです。

小学生から英語学習を始めることのメリットに焦点を当てると、やはりリスニングから始めるのが望ましいですね。

前回の記事でご紹介した英検Jr.®も「聞く」ことに関する問題が出題されますので、リスニングの到達度を確認する際には、活用してみてください。

また、忘れてはいけないのは、英語学習が早期化されるからと言って、お子様に過度に勉強を強いるのは避けた方が良いということです。

せっかく早い段階で学習をスタートさせても、早い段階で苦手意識がついてしまうと本末転倒ですから、まずは保護者の皆様も一緒になって英語を「楽しむ」ところから始めるのが良いでしょう。

次回は、引き続きお子様の勉強方法の紹介をしていきたいと思います。またお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました

著者紹介

株式会社増進堂・受験研究社 編集部スタッフZ


某国立大学にて教育学を学ぶ傍らで、塾講師のアルバイトに取り組む。その中で英語教育法や教材作成に関心を抱き、卒業後に株式会社増進堂・受験研究社に就職。 これまでに文部科学省検定教科書の編集や多数の参考書・問題集の制作に関わる。最近は、オンラインでの語学教育にも関心がある。

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